はじめに:台湾人が「最も好きな国」に日本を選んだ背景
2025年4月、台湾の民間世論調査によって、日本が「最も好きな国」として台湾人から76%もの支持を集めていることが明らかになった。この数値は過去最高であり、2位の韓国(4%)に大差をつけている。これは単なる人気の問題ではなく、日台関係の質の高さ、相互理解の深まり、そして過去数十年にわたる民間レベルの交流の成果である。
なぜここまで日本が台湾人から好かれているのか。その理由を知ることは、日本人自身にとっても貴重な気づきとなるだろう。本記事では、最新の世論調査をもとに、台湾人が抱く日本への好意の背景を多角的に探っていく。
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調査結果の詳細と考察
日本台湾交流協会が2024年12月末から2025年1月上旬にかけて実施した対日意識調査によれば、「台湾以外で最も好きな国・地域」として「日本」と回答した人は全体の76%にのぼった。これは3年前の調査から16ポイントも上昇しており、日本に対する好感度が着実に高まっていることを示している。
特に注目すべきは年齢層別の傾向で、30代では82%、60代以上でも70%以上が日本を最も好きな国として挙げている。この結果は、若年層から高齢層まで幅広く日本が支持されているという事実を裏づけている。また、同調査では「今後最も親しくすべき国」としても日本が70%で首位となっており、単なる好感度を超えて、外交・経済パートナーとしての信頼感も高い。
台湾社会における日本文化の存在感
日本の文化は、台湾社会に深く根付いている。アニメや漫画、J-POP、日本料理、日本の家電製品、さらには日本の生活様式や美意識まで、さまざまな分野で台湾人の生活に浸透している。台湾では「日式カフェ」や「日本風居酒屋」などが都市部を中心に数多く存在し、日本の最新カルチャーがリアルタイムで受容されている。
とりわけ若年層においては、日本のアニメを通じて日本語学習を始めたり、日本の大学や専門学校への進学を目指す学生も増えている。台北市内の日本語学校では、入学待ちが発生することも珍しくなく、日本語能力試験(JLPT)の受験者数も年々増加傾向にある。
また、地上波テレビで日本のバラエティ番組が放送されるだけでなく、YouTubeやNetflixを通じて最新の日本コンテンツが即座に視聴できる環境も整っている。これらのメディア環境が、日本の文化に対する親しみをさらに加速させていると考えられる。
観光・留学・ビジネスの現場での日本人気
台湾から日本への観光客数は、コロナ禍以前の2019年には年間約490万人に達し、日本にとって中国本土に次ぐ訪日客の一大マーケットとなっていた。2023年以降、規制の緩和と航空便の回復に伴い、再び多くの台湾人が日本を訪れている。
台湾人観光客に人気の訪日先としては、東京・大阪・京都といった大都市圏に加え、北海道・九州・沖縄など地方への関心も高まっている。特に自然景観や温泉地、歴史的建築物への評価が高く、「癒し」と「安心」を求める観光スタイルが支持されているのが特徴だ。
また、台湾からの留学生も年々増加傾向にある。文部科学省によると、日本に在籍する台湾人留学生は約9,000人(2023年時点)を超え、語学だけでなくデザイン、看護、ITなど専門的分野での進学が目立つ。ビジネス面でも、日本企業との提携や就職を目指す台湾人の数は増えており、日台間の人的交流は多層化している。
台湾人が語る「日本のここが好き」
日本に対する好印象の理由については、さまざまな台湾メディアやSNS上での声を通じて知ることができる。以下は、台湾人の間でよく語られる日本の魅力的な点である。
- 清潔で秩序がある:街中にゴミ箱が少ないにもかかわらず、公共の場が清潔に保たれている点に驚きと感銘を受ける声が多い。
- サービス精神とおもてなし:コンビニや飲食店など、どの場面でも丁寧な対応を受けられるという信頼感がある。
- 安全性の高さ:治安が良く、夜でも安心して外出できる環境は台湾人にとって大きな魅力。
- 四季の美しさと自然:特に桜や紅葉の時期には、SNS上で「また行きたい」との投稿が多く見られる。
- 歴史・文化への敬意:伝統文化や神社仏閣の保存状態の良さに対し、文化に対する敬意を感じるという声も多い。
これらの意見は、単なる観光客としての感想にとどまらず、長期的な日本への信頼や尊敬につながっている点に注目すべきだろう。
逆に、日本が学ぶべき台湾の視点
台湾人の視点を通して日本を見ることで、私たち日本人が当たり前と思っていることに新たな価値を見出すことができる。一方で、台湾の社会や価値観にも学ぶべき点は多く存在する。
たとえば、台湾では公衆トイレや駅、公共施設でのユニバーサルデザインが進んでおり、身体に障害を持つ人や高齢者に配慮した構造が一般的だ。また、公共交通機関では高齢者や妊婦への優先席の利用が実践されている点などは、日本にも応用可能な取り組みだろう。
さらに、台湾の若者たちは国際感覚が高く、多言語環境に柔軟に対応する能力を持っている。日本語・英語・中国語のトリリンガルとして活躍する台湾人も多く、日本の教育現場におけるグローバル人材育成への示唆となる。
このように、台湾人からの日本へのまなざしは一方的な「憧れ」だけではなく、相互に学び合える関係として日台の未来を照らしている。
日台関係の歴史と信頼の積み重ね
日本と台湾の関係は、戦後の国交断絶という複雑な背景を抱えながらも、経済・文化・人的交流を通じて独自の発展を遂げてきた。1972年の国交正常化により、日本は中華人民共和国を唯一の中国と認め、台湾とは正式な外交関係を持たない「非政府間関係」となった。しかし、その後も両国は経済協力、文化交流、観光振興を通じて信頼関係を築いてきた。
東日本大震災(2011年)時、台湾から日本に寄せられた支援金は約200億円にのぼり、世界でも群を抜いて多かった。このときの台湾からの思いやりと迅速な支援は、多くの日本人の心に深く刻まれている。一方、2016年の台南地震や近年の新型コロナウイルス禍でも、日本から台湾へ医療支援やワクチン提供が行われ、互いに「困ったときに助け合う関係性」が社会全体で共有されている。
こうした相互理解と信頼の積み重ねこそが、調査で示された「好きな国ランキング」の根底にあると考えられる。
今後への期待と懸念:若者・政治・地域安全保障
今回の調査では、日本への親近感とともに、日台関係に対する懸念も示された。とくに多かったのが、「日本と中国の関係」に関する不安(24%)と、「両岸関係(台湾と中国)」に対する懸念(21%)である。これは、台湾側が日中関係の行方によって、自国と日本の関係にも影響が及ぶことを危惧していることを意味している。
たとえば、「日本が中国に配慮しすぎると、台湾との関係が犠牲になるのではないか」という声や、「日本は自由・民主主義陣営として台湾をより強く支持すべきだ」という主張も根強い。一方で、日本国内では中国との経済的関係も深いため、外交的なバランスが求められる。
また、台湾の若者世代の間では、「日本に行きたい」「日本で働きたい」という前向きな希望と同時に、「日本人が台湾に対してどの程度の理解を持っているのか分からない」という距離感も感じているという意見もある。これは、単に好感度が高いだけではなく、今後の関係深化には「双方向の理解」が必要であることを示唆している。
専門家の見解と台湾メディアの論調
台湾メディア『中央社』や『自由時報』などは、日本との関係性について繰り返し肯定的に報じており、「アジアで最も信頼できる国」として日本を位置づける論調が多い。特に「民主主義国家同士としての共通性」や、「災害時の支援を通じた絆」が繰り返し強調されている。
また、台湾の国際政治学者である呉釗燮(ご・しょうしょう)氏は、「日本と台湾は形式的な外交関係はないが、実質的には極めて安定的かつ多層的な関係にある」と述べている。その背景には、草の根レベルの観光・教育・経済活動を通じて育まれた「実務重視の関係性」がある。
さらに、台湾メディアでは「日台関係を強化することで、地域の安定につながる」との論調も多く見られ、台湾社会にとって日本は安全保障上のパートナーでもあるという位置づけが広がっている。
おわりに:数字の裏側にある感情と関係性
「76%が日本を最も好きな国に選んだ」――この印象的な数字は、単なる統計ではない。そこには、長年にわたる民間交流、相互支援、文化の尊重と理解といった、多層的な関係の積み重ねがある。
台湾人が日本に対して抱く親しみは、決して一過性のブームではなく、時間と信頼によって育まれたものだ。観光地での経験、アニメを通じた文化への親近感、震災時の支援の記憶、教育・ビジネス現場での連携――それぞれが、日台関係を支える大きな礎となっている。
そして今、日本に求められているのは「好かれている」ことに安住するのではなく、台湾が抱く期待と信頼に応える姿勢である。台湾の視点から日本を見ることで、日本の魅力を再認識するとともに、改めてアジアの一員としてどのような外交的・文化的役割を果たすべきかを問われているのではないだろうか。
これからも続くであろう日台の絆。その深化には、感謝と敬意、そして未来への共創が不可欠である。
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